vol. 359 「優しい」のいろいろ

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実はベトナム語には「優しい」という意味の単語がたくさんあります。

hiền lành, dịu dàng, tốt bụng, ân cần, phúc hậu…などなど、これらはすべて日本語の「優しい」という訳をあてることができます。

しかし、それぞれどういうふうに異なり、どう使い分ければいいのでしょうか。

今回は「優しい」という単語の細かな違いを紹介します。

「優しい」のいろいろ

単語の細かな違いやニュアンスを理解したい時にはベトナム語をベトナム語で説明している「越越辞典」を使うといいでしょう。

トマトが現在使用している越越辞典。もうボロボロなのでそろそろ買い換えます。

ベトナム語で意味を考えることにより、一歩踏み込んだ本質的な言葉の理解へとつながります。

①hiền lành=人に害を与えない「優しい」

hiền lànhは越越辞典に以下のような説明があります。

  • hiền lành=tỏ ra rất hiền trong quan hệ đối xử vs ng khác, không hề có những hành động trực tiếp gây hại cho bất kỳ ai.

他人への接し方において、非常にhiềnを表し、どんな相手にも害を与えるというような直接的な行動は決して行わない。

「hiềnを表す」というのがここではまだよくわからないので、今度はhiềnを調べてみます。

  • hiền=không dữ, thường không có những hành động, những tác động trực tiếp gây hại cho người khác, khi tiếp xúc người ta thấy dễ chịu, không có gì phải ngại, phải sợ

恐くなく, 他人に直接害を与えず, 接するときは相手に心地よさを感じさせ、怖がらせたり尻込みさせたりしない。

つまり、hiền lànhは相手に害を与えないという意味での「優しい」です。

人畜無害系の善良な人に対して使いましょう。

ちなみにhiềnとlànhを使った慣用句“ở hiền gặp lành”「善に生きれば福きたる」という表現もあります。

vol.215 善良に生きよ!?

2017.05.30

②dịu dàng=相手に心地よさを与える「優しい」

次にdịu dàngを調べてみましょう

  • dịu dàng=tỏ ra dịu, có tác dụng gây cảm giác dễ chịu.

dịuを表し、心地よさを引き起こす

またも「dịu」単体の意味がわからないので、dịuのみを引いてみます。

  • dịu=có tính chất gây cảm giác dễ chịu, tác động êm nhẹ đến các giác quan hoặc đến tinh thần.

心地良い気持ちを引き起こし、心や感覚を穏やかにさせる。

つまりdịu dàngは、接した相手を穏やかにさせ、心地よさを与えるという意味での「優しい」です。

物腰が柔らかく、人当たりの良い人に使ってみましょう。

③tốt bụng=手伝うことをいとわない「優しい」

tốt bụngも「優しい」という意味でよく使われます。これはどのような優しさなのでしょうか。

  • tốt bụng=có lòng tốt, hay thương ng và sẵn sàng giúp đỡ ng khác

善良な心を持ち、人を慈しみ、喜んで他人を手伝う。

最後のsẵn sàng giúp đỡ ng khác「喜んで他人を手伝う」という部分がポイントです。

つまり、tốt bụngは手伝うことをいとわない献身的で親切な「優しい」です。

ボランティア精神旺盛な人に使ってみましょう。

ちなみにtốt bụngの対義語はxấu bụng「腹黒い」といいます。セットで覚えておきましょう。

④ân cần=気配りのある「優しい」

次にân cầnはどのような優しさなのでしょうか。

  • ân cần=tỏ ra quan tâm chu đáo và đầy nhiệt tình

気配りと熱心さへの関心を表す。

chu đáo「気配りのきいた」やnhiệt tình「熱心、熱意」という単語が並んでいるのがポイントです。

つまりân cầnは相手を思いやり、気遣いのある「優しい」ということになります。

相手のことを常に考え、気が利く人に対して使ってみましょう。

⑤phúc hậu=義理人情に厚い「優しい」

最後にphúc hậu【福厚】はどういうニュアンスの「優しい」なのでしょうか。

  • phúc hậu=có lòng nhân hậu

nhân hậu【仁厚】の心を持つ

nhân hậu【仁厚】がまだわからないのでこれをさらに引いてみます。

  • nhân hậu=có lòng thương người và ăn ở có tình nghĩa.

人を慈しむ心を持ち、tình nghĩa【情義】を持って生活する。

またtình nghĩa【情義】という抽象的でわかりにくい単語が出てきました。越越辞典にありがちなわからない単語が芋づる式に出てくるパターンです。仕方ないのでまたさらにtình nghĩaを調べてみます。

  • tình nghĩa【情義】= tình cảm thủy chung hợp với lẽ phải, với đạo lý làm người.

人としてしかるべき道理に従ったひたむきな気持ち。

以上のことを合わせるとnhân hậuは

「人を慈しみ、人としてしかるべき道理に従ったひたむきな気持ちで生活する心を持つ」状態のことをいいます。

したがってnhân hậuは、情け深く、義理人情に厚いといった意味での「優しい」となります。

真心を持ち、人のつながりを大切にする人に使ってみましょう。

まとめ

ひとくちに優しいといっても深く調べてみるとそれぞれニュアンスが異なるのがわかりますね。

これらをシチュエーションに応じて使い分けるのはなかなか難しいですが、実際にあてはまる人を思い浮かべたり、実践で使ってみるなどして身につけていきましょう。

また、ある程度の語彙力がついた人はベトナム語力のレベルアップのために、今回のように越越辞典を使って勉強してみて下さい。

①hiền lành=人に害を与えない「優しい」
②dịu dàng=相手に心地よさを与える「優しい」
③tốt bụng=手伝うことをいとわない「優しい」
④ân cần=気配りのある「優しい」
⑤phúc hậu=義理人情に厚い「優しい」

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