vol.50 こんな単語にも漢越が!?

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漢越は二字熟語だけでなく、超基本的な動詞、名詞、形容詞にもみることができる。今回はベトナム語のあらゆる単語に漢越が浸透しているのを見てみよう。

基本動詞にみる漢越

ベトナム語漢越意味
đọc【読】読む
học【学】学ぶ
đi bộ【歩】歩く
hiểu【暁(ギョウ)】理解する

※[暁]という漢字には「はっきりする、わかる」という意味があります。ある物事に大変詳しいことを「通暁する」と言いますよね。

nhận【認】受け取る、認める
thích【適】好む、好きである

※自分の好みに[適]合する➔好む、というかんじで覚えよう。

khóc【哭】(コク)泣く

※悲しくて声を上げて泣くことを慟哭(ドウコク)と言うように、[哭]という漢字には大声で泣くという意味があります。

基本形容詞にみる漢越

ベトナム語漢越意味
khô【枯】枯れた、乾いている
cao【高】高い、高さ
yên tĩnh【安静】静かな
sai【差】間違った

※差がある➔違い、へだたりがある➔間違っている、と連想させると覚えやすい

tiếc【惜(セキ)】残念に思う

基本名詞にみる漢越

ベトナム語漢越意味
áo【襖(オウ)】上着

※あの有名なアオザイのアオも実は漢越です。

日本だと「ふすま」と訓読みすることが多いけど「オウ」と音読した場合には服、上着という意味になります。

đầu【頭】
hoa【花】
bàn【盤】
khách【客】

文法用語にみる漢越

漢越は否定詞や助動詞、接続詞などの文法上大切な単語にも浸透している

ベトナム語漢越意味
không【空】ベトナム語で最も使用する単語の一つ。否定文や疑問文で使用する。

空っぽ➔何もない➔「〜ない」、と連想するとわかりやすい。

もちろんkhông gian【空間】やhàng không【航空】みたいに[空]がつく通常の名詞の漢越にもkhôngを用いる。

được【得】受身形や可能形などの助動詞として使う。これも使う頻度が非常に高い。

đượcは受身形の場合、恩恵を受ける良い意味の場合しか使わない。これは漢字の【得】の意味を考えると理解しやすいだろう。

bị【被】これも受身形で使うが、đượcとは対照的に何か被害を受けたときなどの悪い場合の受身でしか使わない。これも漢越の【被】の意味を考えれば納得できるだろう。
nhất định【一定】「必ず〜する」と言う意味の助動詞。
bất đắc dĩ【不得已】「やむを得ず〜する」と言う意味の珍しい3文字の助動詞。已(や)むを得(え)不(ず)と漢文的に後ろから返り読みすると漢越も含めて覚えやすい。
giả sử【仮使】「仮に〜とすれば」と言う意味の接続詞。nếu〜thì…(もし〜すれば…)のちょっと形式ばったバージョン。
cuốn

quyển

【巻】類別詞という日本語の助数詞と英語の冠詞が合わさったような独特の品詞にも漢越がある。

cuốnやquyểnは書物などにつく類別詞。

ベトナム語の文を作るのに欠かせない文法用語も漢越由来のものが結構多い。この点は日本語の漢語の使い方とは大きく異なるし、日本語とは漢語の浸透具合のレベルが違うのがわかるだろう。

まとめ

漢越はこのように多くの基本単語の中にも深く浸透している。これら基本単語レベルになると、ネイティブベトナム人は中国の漢語由来だと意識している人はほとんどいない。漢越を知れば単語の由来や理屈がわかり、ネイティブベトナム人よりも深くベトナム語を知ることができる。

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