vol.19 郷に入らば郷(語)に従え

   

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ベトナム語の発音はハノイを中心とした北部弁とホーチミンを中心とした南部弁の大きく2つに分かれる。

ベトナムは日本のように南北に細長い国なので、北部と南部では発音や語彙などに大きな差がある。ではベトナム語を勉強する日本人はいったいどっちの地域の言葉を勉強したほうがいいのだろうか??

結論を先にいうと、あなたがよく訪れたり、住んだりしている地域の言葉を勉強したほうがよい。ハノイにいるなら北部弁、ホーチミンにいるなら南部弁を勉強する。あたりまえと言えばあたりまえだ。

北部弁=標準語ではない

ハノイで話されている言葉が標準語だからとよくハノイ方言(北部弁)で学びはじめる人がいる。日本で売られているベトナム語の本も発音はほとんどが北部弁基準で説明されている。しかし厳密に言うと北部弁は標準語ではないし、そもそもベトナムに標準語というものはない。ハノイが首都で、一応政治や文化の中心とされているので北部弁が標準語だと人々が思いこんでいるだけなのだ(多くのベトナム人も北部弁=標準語だと勘違いしている)。

ベトナムに標準語というものが定められたことはない。だからベトナム語の発音に絶対的な基準もない。各地方にそれぞれの方言があるだけだ。だからその地方に沿った発音や語彙などを勉強したほうがよい。

南部弁も北部弁と同じくらい話されている

ベトナム人の認識や書籍の説明だと南部弁=方言みたいな感じになっているが、これも勘違い。ベトナムの人口比でも北部:南部=5:5くらいなので南部弁も北部弁と同じくらい話されているのだ(ちなみにベトナムに住んでいる日本人の数はハノイを主とした北部に6500人、ホーチミンを主とした南部に7500人ほど住んでいるので南部のほうが多い)。つまり(標準語と思い込まれている)北部弁だけを勉強するのではなく、南部にいるなら南部弁を意識して勉強する必要がある。

要するに郷に入らば郷(語)に従え、ということだ。

※画像は『詳解ベトナム語辞典』川本邦衛、のベトナム語簡説から引用

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