vol. 377 無気音[t-]と有気音[th-]の攻略

スポンサーリンク




ベトナム語の子音[t-]と[th-]の区別は日本人が苦手とする発音の1つです。

[t-]と[th-]はそれぞれ無気音、有気音といい、これらの発音がきちんとできないとベトナム語のコミュニケーションに支障が出てしまいます。

túi(袋)と言ったつもりがthúi(くさい)となってしまったり、thích(好き)と言いたいのにtích(積む)となってしまっては困りますよね。

今回はそのやっかいな無気音[t-]と有気音[th-]のしくみとその練習方法を紹介します。

あなたの「タ」は無気音?有気音?

まずは自分の発音が無気音なのか有気音なのかを知っておく必要があります。

なぜならふだん話している日本語の「タ」の発音によって無気音に苦労する人と有気音に苦労する人に分かれるからです。

どちらの音があなたにとって練習する必要があるのか先に確認しておきましょう。

確認方法

「タ」と言った際に手にかかる息の有無で無気音か有気音かを確認できます。

まずは口の前に手をあてて、「ター」と言ってみて下さい。

息がかからなければ無気音の[ta]、息がブワッと少しでもかかれば有気音の[tha]になります。

つまり無気音とは空気(息)の出ない音、有気音とは空気(息)の出る音、ということです。

傾向として日本人の「タ」は無気音であることが多く、有気音の[th-]のほうが苦手です。

あなたが普段出している日本語の「タ」が無気音であれば、有気音の[tha]が苦手となるので有気音を練習しましょう。

逆に普段の「タ」が有気音であれば無気音[ta]が苦手であるはずなので無気音を練習しましょう。

無気音のしくみ

無気音のtaという音を出すためのしくみを解説します。

①閉鎖の状態を作る

参考:http://www.khwai-thailearning.com/01-02-01consonant.html

舌の先端を歯茎の裏にしっかりあて(口は半開きのまま)、息を止めます。これが「閉鎖」という状態です。

②破裂(開放)させる

そして閉鎖の状態からいきおいよく舌を下げ、「タ」と発音します。これが「破裂」の動作です。

③母音の発生

ここからが無気音のポイントです。

無気音は破裂した直後すぐに母音が出ます。

子音「t」と母音「a」の間に息を出してはいけません。

無気音は閉鎖を母音で破る音です。つまり子音と同時に母音を出すイメージです。

無気音の出し方のコツ

破裂→母音の動作を短く

無気音では「破裂→母音」の動作を素早く短く行うようにすると息が出る暇がないので無気音が出しやすくなります。

つまり舌先を歯茎の裏にくっついている状態から一瞬で素早く舌を下げて、「タ」と言う練習を繰り返してみましょう。

「ダ」→「タ」にする

日本語の「ダ」を発音してみましょう。

実は日本語の濁音は100%無気音なので「ダ」で無気音の感覚をつかんでから徐々に「ダ」→「タ」に移行していくと無気音を出しやすくなります。

無気音は弱い発音ではない

無気音の息を出さないという説明にとらわれるあまり、声を弱く、力のない発音になってしまう人が時々います。

無気音は声の大小や力の強弱とは関係ありません。だから息を少なくして小声になってしまってはいけません。

ベトナム語初級者ははじめのうちは比較的大声で話さなければベトナム人には通じません。

ベトナム人に小声で話そうものなら「hả?」とか「dạ?」とかを連発されて精神的にやられてしまい、挫折してしまいます。

無気音では弱く小さく発音してはいけません。

有気音のしくみ

有気音のthaという音を出すためのしくみを解説します。
①、②までは無気音の場合と同じです。

①閉鎖の状態を作る

舌の先端を歯茎の裏にしっかりあて(口は半開きのまま)、息を止めます。これが「閉鎖」という状態です。

②破裂(開放)させる

そして閉鎖の状態からいきおいよく舌を下げ、「タ」と発音します。これが「破裂」の動作です。

③息→母音の発生

ポイントはここからです。

有気音は破裂したとき母音(声)が先に出るのではなく、破裂の直後に息を流します。そして息が勢い良く出た後に母音(声)が続きます。

つまり0.何秒か息だけを出す「ハー」というわずかな時間があり、その後を母音が追っかける形で発音されます。

有気音は閉鎖を息で破る音です。つまり「息のあとを母音が追っかける」イメージです。

有気音の出し方のコツ

有気音では最初は息を多めに出すことに加え、息が出ている時間を長めに取るのがコツです。

具体的には「タ」と言ったあとにタメ息をつく感じで「ハ〜〜」と息を出した後に母音の「a」を発音する感じです。

「タ+ハ〜(息)+ァ」のように、息だけを出したあとに、母音を追っかけて出し、子音と母音に少しタイムラグを生じさせるといいでしょう。

無気音と有気音の違い

無気音も有気音も「閉鎖→破裂」によって生じる音であることには変わりません。

無気音は「閉鎖→破裂→母音」、有気音は「閉鎖→破裂→息→母音」の順です。

つまり両者の決定的な違いは破裂後の息の有無です。

無気音は母音で破裂させ、有気音は息で破裂させます。そして子音に続いて母音がすぐに流れてきたら無気音、母音の前に息が流れてきたら有気音となります。

ティッシュペーパー練習法

無気音と有気音の練習はティッシュペーパーを使って簡単にできます。

ティッシュペーパーを口の前にたらし、無気音[t-] を発音する時はティッシュは微動だにせず、有気音[th-]を発音する時は激しくゆれます。

無気音と有気音の違いは破裂後の息の有無なので、ティッシュを揺らす場合と揺らさない場合とに発音を区別し、しっかりコントロールできるようになるまで練習しておきましょう。

まとめ

  • 無気音[t-]と有気音[th-]ができないとベトナム語のコミュニケーションに支障が出てしまう。
  • 無気音は「閉鎖→破裂→母音」、有気音は「閉鎖→破裂→息→母音」の順に音を出す。
  • 両者の決定的な違いは破裂後の息の有無である。
  • 無気音のコツは「破裂→母音」の動作を短く意識したり、「ダ」→「タ」に移行すると出しやすくなる。
  • 有気音のコツは息を多めに出し、息が出ている時間を長めに取るとよい。
  • 無気音と有気音の練習はティッシュペーパーを使って簡単にできる。
Pocket

スポンサーリンク




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください