vol.343 語気詞「xem / coi」

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あまり知られてないけど意外とよく使う、語気詞「xem / coi」を紹介します。

xemやcoiは通常「見る」という動詞の意味で使われますね。
xemもcoiも意味は同じですが、coiは主に南部でよく使われます。

実はこの基本動詞xem / coiは文末に置いて、語気詞としても使うことができます。

語気詞とは文末に置いて文全体に話者の「感情」「気分」「態度」を上乗せして伝達する役割を持つ品詞のことをいいます。

xemやcoiは厳密には語気詞ではありませんが、語気詞的な役割を持つため、ここではあえて語気詞と呼んでいます。

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語気詞「xem / coi」は〈試みの要求〉

語気詞xem / coiは、文末におくと「あなたが行動をすることによってはじめて結果がみえるから、とりあえずやってみて」という〈相手への軽い試みの要求〉を表します。

日本語では「〜してみて」という訳が一番近いでしょう。

・đoán xem.
当ててみて。

・anh ăn thử xem.
食べてみて。

※語気詞xem / coiはその意味の性質上、「thử=試す」との相性が良く、「〜 thử xem.」というセットの形でよく使われます。

・nhớ lại coi.
思い出してみて。

・anh xem xem.
見てみて。

・tránh ra coi.
あっちにいきなさい。

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xem / coiは「対象の中身を“見る”」

なぜxem / coiがこのような「〜してみて」のような意味を持つのでしょうか。

これは動詞の「見る」という意味のコアから推測することができます。

xem / coiは「見るべき内容、見る価値のあるものを意識的に鑑賞する」という本質的な意味を持っています。

「xem tivi=テレビを見る」や「coi phim=映画を観る」という表現があるように、対象物の中身を見る場合にxemやcoiを使います。

逆に対象物の外形を見たり、自然に目に入ってきた場合の「見る」はnhìnやthấyを使います。

昔のトマトのノートに書かれていた「xemとnhìnの違い」。うーん、わかりやすいww

だから文の最後にxem / coiを置くことによって、「今は見えないけど行動に移せば“中身が見える(=xem)”からとりあえずやってみ」という〈試みの要求〉の意味が生まれたのだと考えられます。

基本動詞のコアを抑えておけば今回のような応用的な用法になっても対応できますね。

ちなみに日本語の「~してみる」の「みる」は「試みる」という意味です。「見る」という動作とは関係ありません。

まとめ

・xem / coiは文末に置くと「〜してみて」という意味の〈試みの要求〉を表す。

・xem / coiは「見るべき内容、見る価値のあるものを鑑賞する」というコアを持っている。

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2 件のコメント

  • 大変勉強になりました。
    xem / coiは英語のlook/seeと同義なんですね。
    Not only look but see
    (ただ眺めるだけでなくその中身を見極める)
    って感じでしょうか。

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