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vol.521 ベトナム国旗の由来と意味

皆さんも一度は目にしたことがあるベトナムの国旗の由来や意味について、ベトナム語と合わせて学んでみましょう。

国旗の由来

ベトナムの国旗は、1940年の南部蜂起(Nam Kỳ khởi nghĩa)の際に初めて登場し、「金星紅旗(Cờ đỏ sao vàng)」と呼ばれています。Cờ は「旗」、đỏ は「赤」、sao は「星」、vàng は「黄」という意味です。

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1955年以前の金星紅旗

この金星紅旗は、1945年にベトナム民主共和国(北ベトナム)が独立した際に国旗として正式に採用されました。1955年には、星の形が少し丸みを帯びていたものを尖らせるように変更し、1975年の南北統一後のベトナム社会主義共和国の国旗として引き続き使用されています。

赤い背景の意味

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国旗の赤い背景は、「革命の色(màu của cách mạng)」 を表しており、ベトナムの革命精神を象徴しています。赤色は社会主義や共産主義の象徴でもあり、ベトナムが革命を経て独立を勝ち取った歴史を反映しています。

また、この赤は同時に「ベトナムの祖先の血(máu của tổ tiên)」を意味し、祖国の独立や解放のために命を捧げた人々への敬意を表しています。

黄色い星の意味

黄色い星は、「ベトナム民族の肌の色」を象徴し、ベトナム人全体を象徴しています。また、星の5つの角は、ベトナム社会を支える5つの主要な構成要素を表しています。具体的には以下の5つです。

・士(sĩ):知識人
・農(nông):農民
・工(công):労働者
・商(thương):商人
・兵(binh):兵士

これらは、日本の「士農工商」に似た表現ですが、ベトナムでは「士」の意味が異なり、さらに「兵」が加わっている点が特徴的です。この5つの階層が五芒星で表され、すべての階層が一体となって国を支えていることを象徴し、あらゆる階級の人々の団結を示しています。

このように、ベトナムの国旗は革命の歴史と民族の団結、そして社会の各階層の結束を象徴しているのです。