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vol.119 時制よりも大事な「やったのか、やってないのか」という視点

以前、vol.58 過去や未来は気にしない!? ~時制の本質~、でベトナム語の時制はそこまで重要ではないという話をしました。過去、現在、未来を表す単語であるđã、đang、sẽを使うのはどうしてもその時制を強調したい時だけです。日常会話では基本的に前後の文脈で時制を判断します。

つまりベトナム語において「いつ」という時間軸でみる視点は重要ではないのです。

「やったのか、やってないのか」という視点

一方でベトナム語を運用する上で欠かせない視点があります。それは「もうやったのか、まだやってないのか」という視点です。

ベトナム語では「ある動作が完了したのか、未完了なのか」もしくは「動きが始まったのか、まだ始まっていないのか」という二者択一的な視点が非常に大事になってきます。林修先生的に言うとベトナム語では「いつやるの?」ではなく「もうやったの?」という聞き方のほうが多いということです。

rồiとchưaの理解なくしてベトナム語を語るべからず

このような「完了か、未完了か」というベトナム語の視点を機能させるために欠かせない部品は「rồi」と「chưa」です。この二つの単語は時制で使うđangやsẽよりもはるかに重要だし、日常会話でめちゃくちゃ使います。というかrồiとchưaの使い方を知らないとベトナム人とまともに会話すらできないとまで思ったほうがいいでしょう。それくらいこの二つはベトナム語の中でも最重要単語の筆頭に上がる言葉です。

次回以降「rồi」と「chưa」の使い方や考え方について解説したいと思います。ベトナム語を勉強している人は必ずこの二つの単語の使い方をマスターしましょう。

まとめ

ベトナム語では「いつ」という時間軸でみるよりも「もうやったのか、まだやってないのか」という二者択一的な視点でみることが大切である。