ベトナム語の文法的な特徴として語形変化がないということに加えてもう一つ大事な特徴があります。それは語順によって文の意味が決められるということです。
例えばtôi ăn cơmは「私はごはんを食べる」と訳します。tôiは「私」、ănは「食べる」 、cơmは「ごはん」という意味です。
ではこれを日本語訳と比べた時に「私は」の”は”や「ごはんを」の”を”の助詞はベトナム語では一体どうやって表されるのでしょうか。
文法機能は語順しだい
実は日本語の助詞「~は」や「~を」の役割をベトナム語では「語順」が担っています。
tôi ăn cơmのtôiが文の最初に来ることによってはじめて「私は」と訳すことができるし、cơmがănという動詞の後に来ることによって初めて「ごはんを」と訳すことができます。
日本語では「私は食べる、ごはんを」みたいに語順を変えても意味は通じますが、ベトナム語ではăn tôi cơmというような語順では意味がわからないし、絶対にこの順番で使うことはできません。
このように単語に語形変化がなく、文法機能が語順によって表される言語の種類のことを「孤立語」といいます。孤立語には単語一つ一つが他の語に影響されることなく、互いに独立して配列され、それがどう配列されるかによってはじめて文法的な意味を持つ、という特徴があります。
まとめ
ベトナム語の文法的特徴は
- 語形変化しない
- 語順が大事
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