ベトナム語の声調は発音の核であり、声調をきちんと発音できないとベトナム語は絶対に上手に話せません。
しかし、声調の練習をしてるのになかなか上手くならないという人もたくさんいるかと思います。
今回はそんな声調の発音が苦手な人に意識してほしいことを紹介します。
声調は「高・低」の二つの領域に分けて考えよ
普通の人は声調が6つあると聞くと、発音のタイプが6種類あると考えてしまい、その音の高低の変化に混乱してしまいます。
しかしベトナム語の6つの声調には大きくシンプルに分ける方法があります。
それは6つの声調を音の「高い領域・低い領域」の二つに分けるやり方です。
下の画像を見てください。
真ん中から上の高い音の領域にはma(平らな声調)、má(鋭い声調)、mã(倒れる声調)があり、下の低い音の領域にはmà(懸かる声調)、mả(問う声調)、mạ(重い声調)があります。
つまりma、má、mãは全体的に高い音で発音し、mà、mả、mạは全体的に低い音で発音しなければならないということです。
開始地点の発音の高低も大事です。ma、má、mãは高い音からスタートし、mà、mả、mạは低めの音からスタートしなければなりません。
よくmàを中国語の第四声のmàのように高い領域から低い領域に下げて発音してしまう人がいます。
しかしそれは間違いです。ベトナム語は違います。
ベトナム語のmàは「低いところからより低く」です。スタート地点からすでに低いのです。
比較 中国語とベトナム語のmàの違い
中国語のmà
ベトナム語のmà
高い領域と低い領域は互いに相容れない
また、ベトナム語では一つの領域に属する声調が別の領域に侵入するまでの変化はありません。
最初に大きく音の高低の領域があって、音の上げ下げはあくまでその領域内での変化にすぎません。
領域に囲まれてる声調達はその囲いの中では自由に音を上下させることができますが、囲いの外へは出してはいけないということです。
高い領域組と低い領域組は明確に分けられており、交わることは決してありません。
だから声調を練習する際にまず「この声調は高い領域か?低い領域か?」を意識するだけでも声調の発音は上手くなります。
みなさんも今度から声調の「音の高低領域」を意識して発音してみて下さい。
音楽でベトナム語の声調を練習することができると思います。Đồ – Rê – Mí ド・レ・ミ、Đồ – Mi – Xố ド・ミ・ソ
問う声調と倒れる声調は2つの音符をスラーでつなげて表記できます。
楽譜が読めばベトナムの民謡の楽譜を読んでみてください。
ベトナムの民謡は面白いですよ。地域によって特徴やジャンルなども違います。
いいですね!音楽ができれば確かにベトナム語もうまくなりやすそうですね!
こんにちは。á ã は高→高、ảは低→低ということでよろしいのでしょうか?
図では3つがまったく同じ高さから始まっています。図が間違っているのでしょうか?
図では各領域の声調が互いにぶつかり合ってますが、間違いということなら、間違ってない図が見てみたいです。
ảは低→低→高です。
参考の図では発音の始点の部分がややいいかげんです。
より始点がわかりやすい図を作りましたので参考にして下さい。