ベトナム語には「教える」と訳せる単語がいくつかあります。それぞれどう違うのか、どう使い分ければいいのか簡単にまとめてみました。
「教える」の基本単語5選
dạy=知識、技能を授ける
「教える」という意味で一番よく使われる単語です。
dạyは具体的には「知識、技能を体系的に授ける」という意味があります。dạyの後には言語、学問、技能など学校で教わるような事柄がきます。
・dạy tiếng Nhật
日本語を教える
・dạy đàn ghita
ギターを教える
chỉ=情報を指し示す
chỉは「単純な情報を伝える、指し示す」という意味があります。動詞のchỉは漢越では【指】で、〈指でさし示す〉というコアを持っています。
情報を知らない人への伝達、説明をする時にchỉを使うと良いでしょう。
「〜だけ」という副詞で使うときのchỉ〜(thôi)は漢越では【只(シ)】です。動詞の場合とはもとの漢越が違うので注意して下さい。
・chỉ đường
道を教える
・chỉ bài
宿題を教える
giảng=教授する、講じる
giảngはdạyよりも深い知識や詳細な見識を授ける場合に用います。大学の講義や偉い人の講演などで使われます。漢越では【講】です。
・giáo sư giảng ngôn ngữ học.
教授は言語学の講義をする。
・nhà sư giảng triết lý cuộc sống cho chúng ta.
お坊さんは私達に人生の哲学を講じた。
hướng dẫn=手引きする
hướng dẫnはやり方、方法を導きながら手とり足とり教えることをいいます。「案内する」という意味もあります。漢越では【向引】と書きます。
・hướng dẫn cách dùng máy tính
パソコンの使い方を教える
・hướng dẫn trồng cây ở Việt Nam.
ベトナムで木の植え方を教える
cho (人) biết=(人に)知らせる
使役系のchoと「知る」のbiếtを使って、「知らさせる」という形を作って「教える」という意味にすることができます。
口語的な表現で、choとbiếtの間に一人称や二人称などの人をおけるので応用をきかせた様々な言い方ができます。
・Anh cho em biết lịch trình tháng này sau nhé.
あとで君に今月のスケジュールを教えるね。
・cho mình biết bí mật của bạn đi.
君の秘密を教えてよ。
まとめ
日本語ではすべて「教える」と言えますが、それぞれ細かな違いがあることに注意しましょう。
- dạy=知識、技能を授ける
- chỉ=情報を指し示す
- giảng=教授する
- hướng dẫn=手引きする
- cho (人) biết=(人に)知らせる
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