日本語の「急がば回れ」はベトナム語でなんて言うのでしょうか?
急がば回れに相当する慣用句はベトナム語でもよく使います。たったの4語なのでこの機会に覚えておきましょう。
「急がば回れ」はdục tốc bất đạt【欲速不達】
「急がば回れ」はベトナム語で“dục tốc bất đạt”と言います。
使われている単語はすべて漢越語で【欲速不達】と書きます。
直訳すると「欲を速めると到達しない」つまり「急がば回れ」となるわけです。
しかし【欲速不達】ってなんだか漢文ぽい言い方ですね。
そう、実は中国語でも急がば回れは【欲速则不达】といいます。【欲速不達】は中国語が少しアレンジされ、ベトナム語に直されたものだと考えられます。
-muốn giỏi nói tiếng Nhật nhanh.
速く日本語がうまくしゃべれるようになりたいです。
-đầu tiên phải học chữ cái trước chứ, dục tốc bất đạt đó.
初めに文字を勉強しましょうね。急がば回れですよ。
dục tốc bất đạtを普通のベトナム語に置き換えると?
dục tốc bất đạtはそれぞれ基本的なベトナム語に直すことができます。
Dục【欲】→muốn=欲しい
Tốc【速】→nhanh=速い
Bất【不】→không=ない
Đạt【達】→thành=成る
置き換えると「muốn nhanh, không thành=速く欲すると成功しない」となり、“dục tốc bất đạt”の時よりも理解しやすくなりますね。
このように漢越語は純越語(純粋ベトナム語)よりもしばしば形式的で硬いイメージを持ちます。
わかりにくいときは純越語などの日常よく使う単語に置き換えて考えてみるといいでしょう。
まとめ
・「急がば回れ」はベトナム語でdục tốc bất đạt【欲速不達】
ブログ全体を通して素晴らしい内容だと思いました。ところで、重箱の隅をつつくようで恐縮ですが、「欲を速めると、、、」や「速く欲すると、、、」と書くと「欲速」の部分を正しく解釈していないように見えてしまいます。この構文では「欲」が動詞で「速」が名詞扱いなので、「速度を求めすぎると」(平たい言い方なら) や「速さに欲をかくと」(敢えて漢字を残すなら)などにしたほうが良いのではないでしょうか。ちょっと思った次第です。一心只想要求速度,忽视效果就达不到目的。