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vol.111 [慣用句] 先生よりも友達から学んだほうがいい  

さて今回は「học thầy không tày học bạn」という慣用句を紹介します。

語彙解説

học thầy=先生から学ぶ

họcは「勉強する」、thầyは「(男の)先生」でどちらも超基本単語です。ベトナム語を勉強している人はこれくらいは知ってなきゃやばいですね。

học thầyを訳すときは「先生を学ぶ」ではなく、học từ thầyと「từ=~から」が省略されていると考え、「先生から学ぶ」と訳しましょう。

không tày=匹敵しない、及ばない

tàyという見慣れない単語が入っています。これは「匹敵する、同等である」という意味の動詞ですが、文語的な表現で日常会話では使いません。なのでこの単語は無理して覚える必要はないでしょう。

tàyと同じ意味でよく使う単語にbằngがあります。覚えるならこっちを頭に入れましょう。

tàyの前に否定を表すkhôngがあるので、không tàyで「及ばない」と訳します。

ちなみにtàyという単語があるのは、前の単語のthầyと発音が似ており、句全体の語感、リズムを良くするためでもあります。

học bạn=友達から学ぶ

bạnは「友達」です。これもhọc thầyの時と同様にhọc bạnで「友達から学ぶ」と訳しましょう。

慣用句の意味

以上のことから「học thầy không tày học bạn」を訳すと「先生から学ぶことは友達から学ぶことに匹敵しない」となります。もっと慣用句っぽく言うと「師に学ぶは友に学ぶに及ばない」となります。

要するにこの句は「勉強は友達から学んだほうがいいぜ!」ってことです。
これは特に語学の勉強にあてはまると思います。

友達は最大の師である

語学の勉強では先生が黒板を使って一方的に生徒に教え込むというスタイルが多いです。

しかし語学の基本はコミュニケーションです。基本的なことを先生から習ったあとは相手とコミュニケーションをとりながら双方向的に勉強していくのが理想的だと思います。

トマトもベトナムに留学していた時、学校で先生からテキストを使ってベトナム語を習っていましたが、その学校での勉強はペースメーカー代わりくらいに思っててそこまで重要視していませんでした。

それよりもトマトはベトナム人の友人との相互学習(友人は筆者にベトナム語を教え、トマトは友人に日本語を教えること)に重きを置いてました

友達から学ぶベトナム語は学校の先生から学ぶベトナム語とは違って、教科書的ではない実践的で生きたベトナム語を勉強できたし、何より楽しく学べました。今のトマトのベトナム語があるのはその友人あってのことだと思っています。

「友達は先生に勝る最大の師である」ということをトマトはベトナム語の勉強から学びました。

みなさんももし今友人から何か学んでいることがあるならその友人を大切にしてください。それは学校の先生よりも優れた師であるからです。