丁寧な依頼表現「làm ơn cho tôi+V(動詞)」について解説します。
丁寧な依頼表現「làm ơn cho tôi+V」
「làm ơn cho tôi+V」で「どうか私にVさせて下さい」という意味です。何か自分のお願いを相手に聞いてほしい時に使います。丁寧な依頼表現なので主に見知らぬ人や年上などに対して使います。
日本人スタッフとお話しさせていただけますか?
・làm ơn cho tôi mượn từ điển này.
私にこの辞書を貸していただけますか?
làm ơn cho tôi+Vの分析
しかしなぜ「làm ơn cho tôi+V=どうか私にVさせて下さい」という意味になるのでしょうか。
少し細かく見てみましょう。
まずlàm ơnは「恩恵を施す」という意味です。làmは「行う」、ơnは「恩」です。cảm ơnのơnと同じで漢越もそのまま【恩】です。
その後のchoは「与える」ではなく「~させる」という使役動詞です。cho+S+Vで「SにVさせる」となります。
なのでlàm ơn cho tôi+Vで「私にVさせるという恩を与えて下さい⇒どうか私にVさせて下さい」となるわけです。làm ơnという動詞にcho+S+Vという使役表現が組み合わさったやや複雑な構文です。
(応用) làm ơn+V(+cho+tôi)=(私に)どうかVしてください, Vしてくれませんか
làm ơn cho+S+Vの文は自分の行動を相手に依頼する表現ですが、choの位置を少し変えて、làm ơn+V(+cho+S)にすると相手が自分のために行動してくれるよう依頼する表現になります。
サイゴン大学までの道を(私に)教えていただけませんか。
この場合のchoは使役動詞のchoではなく、「~に(対して)」という意味の前置詞として使っています。このように位置を少し変えるだけでchoの品詞、役割が変わってしまいます。ベトナム語は語順がいかに大事かというのがよくわかるかと思います。
もし複雑でわかりにくいよーって感じた人はまず「làm ơn cho tôi+V」の表現だけでもいいのでがんばって覚えておいて下さい。
まとめ
・làm ơn cho+S+V=どうか私にVさせて下さい[自分の行動を丁寧に相手に依頼する表現]
・làm ơn+V(+cho+tôi)=(私に)どうかVしてください[相手が自分のために行動してくれるよう丁寧に依頼する表現]
トマトさん
いつも貴重な記事をありがとうございます。
ベトナム語講座を開講されるのですね。開講、おめでとうございます。(と言っていいのでしょうか…笑)
私も受講したいのですが、如何せん日本なので難しいですね。
メールでの通信講座などはお考えではないでしょうか。(読解・作文など)