日本語の「思う」という単語はベトナムでは3つの単語に分かれます。どの単語がどのように異なるのか理解してベトナム語の「思う」という表現をしっかり使いこなしましょう。
「思う」のいろいろ
①nghĩ
nghĩは道理や論理に基づいて考えるという意味の「思う」です。つまり頭でしっかり考え、自分の判断や意見を言う時に使う「思う」です。
・tôi nghĩ Việt Nam vẫn còn nhiều vấn đề xã hội.
私はベトナムにはまだ多くの社会問題があると思います。
・anh nghĩ như thế nào về quan hệ Việt Nam và Nhật Bản?
あなたは日越関係についてどう思いますか?
ちなみにnghĩの漢越は【擬】です。この漢字のもとは「推し量る」という意味なので、nghĩは「考える」や「推測する」と訳すこともできます。
②thấy
thấyは自分で見たことや聞いたことなど、その場での自分の感覚にそくした「思う」です。①のnghĩとは対照的にthấyは自分の「知覚」を基準にして判断する「思う」です。「感じる」と訳してもいいでしょう。
・tôi thấy khách sạn này dơ lắm.
僕はこのホテルはとても汚いと思うよ。
・anh thấy cô ấy rất đẹp.
彼女はとてもきれいだと思う。
③tưởng
tưởngは事実とは異なることを「思っていた」という意味で、「勘違いする」「思い込む」とも訳せます。通常tưởng以下は事実とは逆のことが述べられます。
・anh tưởng chị ấy là người Nhật.
彼女は日本人だと思ってた(実際は日本人ではない)。
・em tưởng anh đã về nhà rồi.
あなたはもう家に帰ってたと思った(実際はまだ家に帰ってない)。
tưởngは漢越で【想】です。妄想、空想といった言葉があるように【想】には「(事実とは違うことを)思いめぐらす」といった意味があります。なので「tưởng=思い込む」となります。
まとめ
- nghĩは理性基準の「思う」
- thấyは知覚基準の「思う」
- tưởngは事実とは異なることを「思い込む」
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