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vol. 356 前置詞「kể cả」

中級レベルの前置詞「kể cả〜」の用法を紹介します。

前置詞「kể cả」の用法

kể cả〜は「〜を含めて」という意味です。英語のincludeと同じように後ろに名詞を置いて前置詞的な意味で使います。

(例)

・ở đây có 5 người, kể cả tôi.
私を含めてここに5人います。

・không ai đồng ý với anh ấy, kể cả gia đình anh ấy.
彼の家族を含めて誰も彼に同意しなかった。

・lúc nào tôi cũng đi, kể cả khi trời mưa.
雨であろうと、私はいつでも行く。

※kể cả〜は文末にくることが多いです。

3番目の例文のように「〜を含む」という意味から「〜でさえも、〜であっても」のようにkể cả以下を強調するような意味を持つこともあります。

ただし「含む」という訳を知っていればこの意味はすぐに導けます。

kểは「語る」という意味でよく使う

なぜkể cảが「〜を含めて」という意味になるのか考えてみましょう。

kể cảのkểはもともとは「考慮に入れる」という動詞です。

しかし、それよりもkểは「語る」「話を聞かせる」という動詞の意味でよく使います。

kể cho [人] ngheで「[人]に話を聞かせる」という形を覚えておきましょう。

(例)

・mẹ kể cho con nghe chuyện cổ tích
母は子供に昔話を聞かせる。

kể cho anh nghe đi.
話を聞かせてよ。

cảは「オール」

cảは「すべての」という意味の形容詞です。cảは後ろに名詞を置いて、それ以下を「すべて包摂する、全部含める」という意味を持ちます。

(例)

cả ngày
1日中

cả nước
国中、国全体

cả làng
村中、村ぐるみ

以上のことからkể cảは「あらゆることを考慮に入れる→〜を含めて」という意味になります。

まとめ

・前置詞「kể cả〜」=〜を含めて

・kể cho [人] nghe=[人]に話を聞かせる

・cả〜=すべての〜