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vol.269 「沈黙は金」はベトナム語で?

「沈黙は金」とは、ペラペラ話すことよりも黙ることのほうが大事だということわざです。

実はこれベトナム語にもそのままあるんです。

沈黙は金=im lặng là vàng

「沈黙は金」はベトナム語で“im lặng là vàng”といいます。単語力がある人なら「そのまんまじゃん」と思うでしょう。

「im lặng=黙る(こと)」と「vàng=黄色の、金色の」の単語がlà(等号)でつながっているので「沈黙は金」となります。

ここではim lặngとvàngの単語についてもう少し詳しくみてみましょう。

im lặng=静かな、黙る

imもlặngも意味は同じで「静かな、黙る」です。これらは単独でも使えるし、im lặngでセットとして使ってもかまいません。

・chị ấy hay im lặng, không nói gì.
彼女は黙って、何も言わないことがよくある。

・nó im lặng nhìn tôi.
彼は黙って私を見ていた。

im (lặng) đi!
黙れ!

V+im=静かに/黙ってVしている

V+imで「静かに/黙ってVしている」という状態を表す使い方もあります。

・ngồi im=静かに座っている
・nằm im=静かに横になっている
・đứng im=静かに立っている

im lặng là vàngのim lặngは名詞

ことわざ中のim lặngは「sự im lặng=黙っていること」の「sự=こと」が省略された名詞として考えてください。

vàngは黄色?金色?

vàngは日本語で「黄色の、金色の」という意味です。màu vàngともいいます。

日本語では黄色、金色と区別しますが、ベトナム語では黄色も金色もvàngという同じ単語を使います。

「黄色と金色って別の色じゃないの?、それを1つの単語で使うって変じゃない?」と思う人もいるかもしれません。

ただ色の概念からいえば黄色も金色ももともとは同じ色です。我々は金属光沢がついた黄色を金色と呼んでいるにすぎません。

黄金色という呼び方もあるように、黄色も金色も実は変わらない色なんです。

どうしても金属光沢のある金色を明確に言いたい場合はmàu vàng kimmàu vàng ánh kimといいましょう。

※kim【金】は金属全般を表す名詞で、ánh kim【映金】は「金属光沢のある」という形容詞です。

まとめ

・沈黙は金=im lặng là vàng
・im lặng=静かな、黙る
・vàng=黄色の、金色の