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vol.233 khôngを使わない否定② ~đâuの応用~

前回の続きです。まだ見てない人は下の記事を先に見てね。

③đâuを使う

文末に置いて強調

đâuは通常「どこ」という意味の疑問詞として使われますが、Vの前にkhông, chưa, chẳng, cóなどがある時にđâuを文末に置くとそれらと結びついて否定を強調することができます。

・tôi không phải là người Việt đâu.
私はベトナム人なんかじゃないよ。

・em chưa muốn lấy chồng đâu.
私はまだ結婚なんてしたくないわ。

・anh chẳng thích em đâu.
君なんか全然好きじゃないよ。

・tôi nói vậy đâu.
私はそんなことは言ってませんよ。

否定のことばと結びついた文末のđâuは、相手の意見に対する強い否定や相手への反論、説得を表す役割を持ちます。

「có〜đâu」の形に注意!

注意してほしいのは「có〜đâu」という形の時です。không, chưa, chẳngの時はそれだけで否定の意味を表すのですぐにわかりますが、cóの場合はすぐに否定とは判断できません。cóは文末にđâuがきてはじめて否定の意味を持つからです。

例えば上の画像の小さい恐竜が「anh có thương em đâu」と言っています。意味は「あなた(大きい恐竜のほう)は私なんかちっとも愛してないよ」と強い否定を表しています。

しかしもし仮に「anh có thương em」とđâuがなかったら「あなたは私を愛している」と強い肯定の意味になります。それは「có+V〜」ではV〜を強調する意味になるからです。

つまり文末にđâuがあるかないかで文の意味が正反対になってしまうということです。cóとđâuはセットで否定になると覚えて下さい。

まとめ

・「không/chưa/chẳng/có〜đâu=否定の強調」
・cóはđâuと結びついてはじめて否定を表す。