辞書にない言葉「thảo mai」
日本人をよく知るベトナム人は日本人の特徴を「thảo maiである」と表現します。thảo maiとはいったいどういう意味なのでしょうか?
しかしthảo maiは最近使われるようになった新興単語で、辞書にはまずのっていません。
トマトも手持ちの『詳解ベトナム語辞典』や『五味版学習者用ベトナム語辞典』で調べましたがこの単語はのっていませんでした。
thảo maiとは
こういう時はgoogle先生の力に頼るしかありません。
thảo maiについてネット上に以下のような解説があったので引用して紹介します。
「Từ thảo mai có nghĩa là gì?-“thảo mai”ってどういう意味?」Ngôi nhà kiến thức
http://ngoinhakienthuc.com/tu-thao-mai-co-nghia-la-gi.html
Thảo mai là để nói về những người sống 2 mặt lúc này lúc khác, từ này còn có thể hiểu là cách nói giảm nhẹ của từ giả tạo.
thảo maiとはその時々によって二面性を持つ人のことを言います。この言葉は「giả tạo(=ウソをつく、偽る)」の意味を軽減した言い方です。
二面性を持つ、つまり裏表のある人だったり、人が見えるところと見えないところで態度が違う人のことを指します。
かつthảo maiはgiả tạo(=ウソをつく、偽る)よりも軽い言い方であることも特徴です。
以上のことからthảo maiは「お世辞を言う、建前を使う」と訳すことができます。
・Người Nhật hay thảo mai với người xung quanh họ.
日本人は周りの人によく建前を使う。
なんで「thảo mai=お世辞を言う」なの?
さきほどの引用記事には”thảo maiは人の名前が由来になっている”とあります。
それはca daoというベトナム民謡の歌の1節からきています。
・Thảo mai rao bán chỉ vàng, vào đến giữa làng lại bán chỉ xanh
タオマイさんは金色の糸を大声で売り歩き、村に入ると青色の糸を売る。
つまり
Thảo Maiさんは場所によって売る品物を変える
↓
場面に応じて態度を変える、裏表がある
↓
thảo mai=お世辞を言う、建前を使う
となったのです。
ベトナム人の名前が日本人の特徴を表すようになったなんて面白いですね。
まとめ
・thảo mai=お世辞を言う、建前を使う
・giả tạo=ウソをつく、偽る
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