vol.80 看板から学ぶベトナム語 〜cầm đồは質屋〜

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「cầm đồ」とは

よく見かけるけど何のお店だかわからない「cầm đồ」の看板。これはいったい何のお店なのでしょうか。
辞書で「cầm đồ」の意味を調べると「質に入れる、借金のかたにする」とあります。つまり「cầm đồ」は質屋のことです。cầmは「つかむ」、đồは「物」という意味です。

質屋はお客の品物を預かって、その品物を担保にお金を貸し出すお店のことです。ベトナムでは貴金属やバイク、スマホなど、高価な物を「cầm đồ」の店に預け、預けた物に相当する額のお金を借りることができます。「cầm đồ」は貸した金額の利息で利益を得ます。客は利息を含めたお金を「cầm đồ」に返したら預けた物が戻ってきて、もしお金を返せなかったら「cầm đồ」に預けた物を没収されます。

ベトナムの街を観察してると「cầm đồ」の看板は結構たくさんあることがわかります。ベトナムでは質屋的なお金の貸し借りが頻繁に行われているということなのでしょう。

語彙解説

「cầm đồ」の「cầm」は「つかむ」という意味ですが、それと似た動詞に「nắm=握る」があります。どちらも似たような意味で少しややこしいですね。「nắm」は手と指に力を入れて拳の中に包み込んでギューっと握るイメージです。例えば「nắm」を使った単語にcơm nắm=おにぎりなどがあります。おにぎりは手と指に力を入れてギュッと握らないとできませんよね。一方「cầm」は力を入れないで普通に手に持つ、ただつかむというイメージです。

もっとわかりやすい例でいうと、cầm tayもnắm tayもどちらも「手を握る」という意味になります。しかしこの二つには微妙な違いがあります。cầm tayはカップルがやさしく手を握りあって初々しいかんじ。nắm tayは恋人つなぎのようにがっちりと強く握りあっているイメージです。

ちなみにcầmは漢越で【擒(キン)】、タカやワシなどの猛禽(モウキン)類の「禽」に手へんがついた漢字です。猛禽類が爪で獲物をつかんでいるイメージがcầm【擒】と考えてもいいでしょう。

ただ細かいことを気にせず、区別するのがめんどくさい人はcầm=nắmとして覚えても日常会話ではあまり支障はありません。

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