昨日の続きで、実は「ひとめぼれ」というベトナム語はもう一個あります。
前回のは直訳調の言い方でしたが今回は慣用的な言い方です。
ひとめぼれは「tình yêu sét đánh」ともいう
tình yêuは「恋愛、愛情」という意味です。tìnhは漢越で【情】です。yêuは「愛する」でしたね。tình yêuの関連語として「tình bạn=友情」というのもあります。
次にsét đánhは「落雷する」という意味です。sétは「雷」でđánhは「打つ」です。
sétと関連する言葉にsấmというのがあります。意味は「雷鳴」です。つまり雷そのもの(稲妻)はsétで、雷の音はsấmということです。似たような言葉なので間違えないでね。
đánhは「打つ」以外にも様々な意味のある多義語ですがコアは〈強めの接触〉です。このことだけ覚えておけばđánhの用法にほとんど対応できます。
ちなみにđánhは漢越ではない純越語扱いですが、đánhは【打】の本来の漢越である「đả」が変化したものだとトマトは考えています。
以上のことからtình yêu sét đánhで「(自分の)恋愛感情が雷に打たれる」となります。
まさに「運命の人に出会った時に体に電気がビビビッと走った」という言い方と似ていますね。ベトナム語の場合は電気じゃなくて雷だからビビビッと走るどころじゃないけどね。
たぶん私はすっかりひとめぼれしてしまったようだ。
まとめ
・雷そのものはsét、雷の音はsấm。
・đánhのコアは〈強めの接触〉。
・tình yêu sét đánh=恋愛感情が雷に打たれる→ひとめぼれする。
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