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vol.296 「そういえば」はベトナム語で?

TeroVesalainen / Pixabay

日本人ならすぐに口をついてでる「そういえば」はベトナム語ではどのように言えばいいのでしょうか?

「そういえば」はふと思い出した事を話題に出すときに言う言葉です。

そう、だからここでは「思い出す」という単語がキーワードになります。

思い出す=nhớ (ra)

「思い出す」はベトナム語で“nhớ (ra)” といいます。知らなかった人はまずこの単語から覚えて下さい。

nhớは①覚えておく②思い出す③恋しく思う、という3つの意味がある多義語です。nhớのコアは<記憶>と覚えておきましょう。

また、「V+ra」でVの動作が内側から外側に「開放、出現、放出」する様子を表します。

英語の前置詞outと似たようなものだと思ってください。

(例)

  • tôi nhớ ra một việc.
    私はあることを思い出した。

「そういえば」はベトナム語で?

さてここからが本題です。ベトナム語の「そういえば」にはいくつか言い方があります。ひとつひとつ見ていきましょう。

nhớ ra là〜

この言い方は簡単です。さきほどの思い出すのnhớ raの後にlàをつければokです。

nhớ ra là〜は文頭に置いて、「そういえば(思い出したんだけど)」みたいに話題を出すときの前フリとして使うことができます。

また、この場合のlàは感情、思考系の動詞の後に置く接続詞として機能します。いわゆる英語のI remember thatのthatと同じです。

(例)

  • nhớ ra là từ sáng giờ chưa có ăn gì hết.
    そういえば朝から何も食べてないや。
  • nhớ ra là ngày mai được nghỉ rồi.
    そういえば明日は休みだ。

nhắc mới nhớ là〜

ベトナム人が一番よく使う表現で自然な言い方です。

nhắcはここでは「思い起こす、記憶を呼び起こす」という意味です。nhớ raの意味と似ていますが、より記憶を探る感じがでます。

また、ここでのmớiは「新しい」ではなく「〜して(はじめて)…する」という接続詞として使っています。

よってnhắc mới nhớ là〜を直訳すると「記憶を呼び起こしてやっと思い出したんだけど〜」となります。
要約すると日本語の「そういえば」と同じような意味になります。

(例)

  • nhắc mới nhớ là chuyện đó sao rồi?
    そういえばあの話はどうなった?

感嘆詞“à”

もっとシンプルな言い方があります。それは感嘆詞のàを使うことです。

àは単独で〈納得・理解・気づき〉を表すことができる単語です。

つまり何か思い出した時にもàを発することができます。この場合日本語の「ああ(そういえば)」と近い意味になります。

以前「ところで」はベトナム語で何ていうのかという時にもこの感嘆詞àを用いました。

àは万能で便利な言葉ですね。

(例)

  • à, dạo này gần nhà tôi mới xây cửa hàng tiện lợi.
    あー、そういえば最近家の近くにコンビニができたんだよ。

まとめ

・「そういえば」はベトナム語で“nhớ ra là〜”、“nhắc mới nhớ là〜”、“感嘆詞のà”
を使うとよい。