ベトナム語には「肉まん」という単語を使った意外な表現があります。今回はその意外な使い方を2つ紹介します。
肉まん=bánh bao
まず「肉まん」はベトナム語で“bánh bao”と言います。
bánhの意味は「米粉を使って調理した食品」です。
ベトナム料理にはバインセオ、バインミー、バインチャンなど「バイン」がつく料理がたくさんありますね。
「bánh~」という単語を見かけたら何か粉もの(主に米粉)を加工して作った料理なんだなと考えましょう。
ちなみにbánhは漢越で【餅(ベイ)】です。意味と関連付けて覚えられますね。
次にbaoは「包む」という意味です。「袋」という意味もあります。baoは漢越もそのまま【包(ホウ)】です。覚えやすいですね。
このbánh baoはもちろん食べ物の名前としてそのまま使うことができますが、会話で面白い使い方をします。
顔が肉まんのように丸い、太った
前置詞「như=〜のように」を使って、như bánh baoで「肉まんのように真ん丸い、太った」という表現をすることができます。
ふつうは顔に対して使うので“mặt như bánh bao”とセットで覚えましょう。
・em mập quá, mặt em như bánh bao rồi.
太ったね、顔が肉まんみたいだよ。
日本語だと結構失礼な文に見えますが、ベトナム語ではそこまで深刻な意味はなく、軽くおちょくった感じで使うことができます。
例文にあるmậpも同様で、「太っててまん丸で可愛らしい」という意味で使われることもあります。必ずしも悪い意味とはならないのです。
午後の肉まんのようにしぼんだ、悲しい
もうひとつ、bánh bao chiều(午後の肉まん)で悲しい表現を表すこともできます。
・Sao mặt em như bánh bao chiều vậy?
なんで君の顔は午後の肉まんのようにしぼんでるの?
・Anh làm gì mà buồn thiu như bánh bao chiều vậy?
午後の肉まんのように悲しんでるけど何かあったの?
※thiu=悲しくてへこむ、ふさぎこむ
午後の肉まんは悲しい…
なぜ午後の肉まんが悲しさを表現するかというと、ベトナムではかつて肉まんは朝に売られており、午後になるとしぼんでくさってしまうからです。
くさって肉まんのふっくら感がなくなると、縮んで悲しく見えます。
そのしなびた肉まんの感じが悲しさの具体例として表れているわけです。
まさか肉まんもこんな使われ方をするとは夢にも思っていなかったでしょうね(笑)。
まとめ
・mặt như bánh bao=顔が肉まんのように丸い、太った
・buồn (thiu) như bánh bao chiều=午後の肉まんのように悲しい
^^ 良い内容ですね。
失礼しますが、もう一つの BANH BAO の意味を紹介したいと思います。
ベトナム語では、「BAO」は 「奢る」、ご馳走する という意味もあります。
ですから、若者は: ăn thoải mái đi. hôm nay anh “bánh bao” mọi người と言ってるは
「どんどん食べてください。今日 私は御馳走しますから。」の意味です。
すみません、私の日本語はまだまだ下手ですから、上の内容を分からないかもしれませんね。
はい、確かにbaoは「おごる、ごちそうする」の意味もありますね。追加説明ありがとうございます。