何気ない日本語の一言はベトナム語で何ていうのかを考えるコーナーです。
「お疲れ様」はベトナム語でどう言うのでしょうか?
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直訳するとđã vất vả rồi
「お疲れ様です」は通常ベトナム語ではđã vất vả rồiと言われます。
vất vả「苦労した、大変な」に〈完了・成立〉の副詞 (đã)〜rồiをつけて「大変だった→お疲れ様です」と訳せます。
もちろんそれでも正解です。
ただしこのセリフは「お疲れ様」を直訳しただけで、実際にベトナム人はそこまで使いません。
「お疲れ様」をよく使うベトナム語の形にするにはシチュエーションによって場合分けをする必要があります。
単なる挨拶として使う場合
職場で同僚や上司とすれ違った時などの軽い挨拶として「お疲れ様」を使うときがあります。
この場合はベトナム語では「chào + 2N(ニ人称)」で十分です。
(例)
A : dạo này em sao rồi?
最近調子はどう?
B : à, chào anh. em bình thường ạ.
あ、お疲れ様です。ぼちぼちです。
「chào + 2N」の形は「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」「さようなら」など時間を問わずいつでも使える万能の挨拶でしたね。
声を掛けたいけど何を言えばいいのかわからない時には「chào + 2N」を使いましょう。
帰り際の挨拶として使う場合
「お疲れ様」は仕事を終えた後などの別れの挨拶としても使うことができます。
こういう時は「またね」「先に帰ります」などに相当するベトナム語を使いましょう。
(例)
・mai gặp lại
また明日
・em về đây
帰ります。
・em về trước nhé
先に帰ります。
・xin phép về trước
お先に失礼します。
上記の表現は意訳すればどれも「お疲れ様」となります。ベトナム人もよく使うので覚えておきましょう。
相手の努力・苦労をたたえる場合
大変な仕事を終えた時や成果を出した時に、相手へのねぎらいを込めて「お疲れ様」を使う場合もあります。これが本来の意味としての「お疲れ様」ですね。
(例)
・em làm rất tốt.
良くやったね。
・mệt chưa?
疲れた?
・mệt rồi, phải không?
疲れたかい?
こんなかんじでベトナム語ではmệt「疲れる」を使った疑問文がよく使われます。
ベトナム人は相手の苦労をねぎらうということをあまりしないので、相手の苦労を気にする程度にmệt chưa?などというのが普通です。
まとめ 表面的な意味だけで考えない
日本語の「お疲れ様」は実は意味が多様です。
シチュエーションによってそのニュアンスも変わるので「お疲れ様」にぴったり当てはまるベトナム語はありません。
表面的にただ直訳するのではなく、その言葉が持つ本来の意味・役割を考えることが大切です。
・単なる挨拶として使う場合
→「chào + 2N(ニ人称)」
・帰り際の挨拶として使う場合
→「またね」「先に帰ります」などに相当するベトナム語
・相手の努力・苦労をたたえる場合
→mệtを使った疑問文
以前ネイティブから「お疲れ様は」cảm ơn sự vất vảだと教わりましたが、この表現はいかがでしょうか?
cảm ơn sự vất vảでも間違いではありませんがネイティブはほとんど使わない表現ですね。
Xin cáo từ.という表現もあるようですよ。