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vol.445 cùngの用法

単語の意味は知っているが使い方がいまいちわからないcùngの用法を解説したいと思います。語順のパターンもしっかりおさえておきましょう。

cùngの用法は2つ覚えておけば十分です。

①助動詞的に使う 「共に~する、一緒に~する」

cùngはVの前もしくは後ろに置かれて「共に / 一緒にVする」という意味になります。Vの前後どちらに置いてもよいというのがポイントです。

さらにcùngはvớiと親和性が高く、セットでよく使われます。

例えば「私はあなたと一緒に行きます」という文は

・Em đi cùng với anh

でも

・Em cùng đi với anh

でもどちらでもかまいません。

これを一般化すると

「cùng V~ với + 人」 もしくは 「V~ cùng (với) + 人」

となります。cùngが後ろに来るときはvớiは省略可能です。

cùngの語順の正誤パターンをまとめると

⭕Em đi cùng với anh
⭕Em đi cùng anh
⭕Em cùng đi với anh
❌Em cùng đi anh

となります。一番下はđiの直後にanhはこれないのでこのような言い方はできません。

例文

・anh muốn sống cùng với em.
僕は君と一緒に暮らしたい。

・chị cùng ăn tối với em không?
私と一緒に夕飯を食べませんか?

ちなみにcùngは辞書では純粋ベトナム語扱いされていますが、もともと漢越語が変化した単語で、漢字であらわすと【共】から来ていると考えられます。

②「cùng+名詞」で動詞的に使う 「同じ~である、同一の~を持つ」

cùngは後ろに名詞を置く形で動詞的に使うことができます。

例えば

・Em và chị cùng lớp
わたしとあなたは同じクラスです。

という文にはVがないように見えますが、実はこの場合のcùngは「同じ~である、同一の~を持つ」という意味でVあつかいになります。述語部分の意味まで含めて覚えておきましょう。

例文

・Chúng tôi cùng họ cùng tên
わたしたちは同姓同名だ。

・Tiến hành công việc cùng lúc
仕事は同時進行である。

まとめ

cùngの用法は2つ

  1. Vの前か後ろのどちらかに置いて助動詞的に使う。意味は「共に~する、一緒に~する」。vớiと併用可。
  2. 動詞的に使う。意味は「同じ~である、同一の~を持つ」。

※cùngと発音が似ているcũngの記事も参考にして下さい。